特定技能外国人を介護職で受け入れるメリット!登録支援機関についても解説
2021年08月12日
『画像引用:「unsplash」
介護職の人手不足を解消するためには「特定技能」の外国人を受け入れるという方法があります。
しかし「受け入れ機関になる方法が分からない」「そもそも制度自体よく知らない」という声も多く、普及が遅れているのが実情です。
当記事では、介護業界における特定技能の現状を紹介します。
最後までお読みいただけば、介護で特定技能の人材を受け入れるメリットや、受け入れ方法などの理解を深めて頂けるでしょう。
1.介護分野における「特定技能」の概要
特定技能とは、人手不足が深刻な産業分野に対応するために2019年に開始された外国人の在留資格です。
誰でも得られる資格というわけではなく、一定の技能と日本語能力基準を満たした場合のみ、特定技能としての在留を許可されます。
厚生労働省の「介護人材確保対策」によると、75歳以上の人口は2025年には全体の18.1%にのぼるともいわれています。
そのため介護業界は人材不足が慢性化しており、これまでも政府は様々な対策をとってきました。
そのうちの一つが、外国人労働者の受け入れです。
介護分野ではこれまでも、下記3つの資格に基づいて外国人労働者の受け入れを行ってきました。
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さらに特定技能の資格が設けられたことにより、介護職においては技能実習で5年の就労を終えた後も、最長5年間の就業が可能となりました。
受け入れ期間の詳細は、下記画像をご覧ください。
『画像引用: 厚生労働省「外国人介護職員の雇用に関する介護事業者向けガイドブック」』
なお、特定技能の資格には1号と2号の2つがあります。
特定技能1号の場合は最長5年の労働期限がありますが、2号の場合、更新が無制限にできる上、母国の家族を日本に呼ぶことができます。
しかし、介護業界では現状、特定技能2号の外国人の受け入れは行っていません。
ただ、業界全体が深刻な人手不足であることを考えれば、今後許可される可能性は大いにあるでしょう。
2.介護で特定技能外国人を受け入れるメリットとデメリット
介護施設が特定技能外国人を受け入れるメリットは下記の通りです。
など |
デメリットとしては下記が挙げられます。
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このように、人材不足の職場で即戦力を期待できる半面、日本人を雇うよりコストがかかる点などは注意が必要です。
また、長く働いてもらうためには、特定技能の期間が終了してしまう前に「EPA介護福祉士」に合格してもらうか「介護の在留資格」を取得してもらう必要があります。
そのために、特定技能で介護職に従事する外国人が介護福祉士に合格できるよう、教育していくことが大切です。
3.登録支援機関を利用するとスムーズ
特定技能資格者の受け入れを申請しようとする企業は、次のような基準や義務条件を満たしている必要があります。
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中でも「特定技能外国人支援計画」の策定や支援の実行は専門知識や人手が必要なため、中小企業の場合などは自社内で完結することが難しいです。
そこで、特定技能外国人の登録支援機関の制度が設けられています。
外国人の支援計画や支援の実行を自社内で完結することが難しい企業は、こうした登録支援機関を利用することで、支援計画の実施などを外部に委託することができます。
費用の相場は、月々2~3万円前後が相場のようですが、就労前の初回ガイダンスや入居手配など諸々の準備費用が別途かかる場合も多いです。
まとめ
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この記事が、特定技能の「介護」について知りたい方の参考になれば幸いです。
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